【一級建築士が断言】賃貸vs持ち家論争の罠!お金で決めると後悔する理由
「賃貸と持ち家、結局どっちがいいんだろう…?」
家づくりを考え始めると、誰もが一度はぶつかる大きな壁ですよね。🏠
インターネットで検索すると、「〇〇万円も持ち家がお得!」「いやいや、賃貸の方が自由で絶対良い!」といった記事がたくさん出てきて、正直混乱していませんか?
実は、もうすぐ父親になる40歳の私も、将来の家族の暮らしを考えると、このテーマは本当に他人事ではありません。
結論から言うと、お金の損得勘定だけで家を決めてしまうのは、とても危険です。
この記事では、よくあるお金の話はもちろん、多くの人が見落としがちな、もっと大切な「住み心地」という視点から、「賃貸」と「持ち家」を徹底的に比較していきます。読み終える頃には、あなたのご家庭にとっての「正解」がきっと見つかりますよ。😊
「お金」だけで比較すると本質を見失うワケ
まず、よくある「お金」に関する2つの大きな誤解を解いておきましょう。
「持ち家は資産になる」は本当?
「家賃は払い捨てだけど、持ち家は自分の資産になるから良いですよ!」
これは、住宅営業の常套句かもしれませんが、半分ホントで半分ウソです。確かに、購入した「土地」は資産として価値が残ることが多いです。
しかし、「建物」の価値は、残念ながら時間と共にどんどん下がっていき、20年〜30年も経てばほぼゼロになってしまいます。さらに、固定資産税や修繕費といった維持費もかかり続けるので、「建物=プラスの資産」と考えるのは少し楽観的かもしれませんね。💡
賃貸の家賃は本当に「捨て金」なのか?
一方で、「賃貸の家賃は捨て金だ」という考え方も、少し違うかなと私は思います。
賃貸のメリットは、なんといってもその「自由さ」です。
- 収入の変化に合わせて、家賃の安いところに引っ越せる
- 家族が増えたり減ったりしたら、間取りを変えられる
- 転勤や転職にも柔軟に対応できる
- 設備の修理費や税金の心配がいらない
この「自由」や「安心」に対して、家賃を払っていると考えれば、一概に「捨て金」とは言えないのではないでしょうか?💰
【重要】見落とされがちな「住み心地(住環境)」という視点
さて、ここからが本題です。私が17年間、数々のお家づくりに携わってきて、最も重要だと感じているのが「住み心地」、つまり「住環境」です。
なぜなら、健康で快適な暮らしこそが、家族の幸せの土台だからです。
賃貸住宅の性能、実は…
正直なところ、多くの賃貸住宅は、住み心地という点であまり性能が良くありません。
大家さんもビジネスで経営しているので、どうしても「見た目の良さ」や「安さ」を優先し、目に見えない断熱性能などにはコストをかけにくいのが現実です。
その結果、
- 夏はモワッと暑く、冬は足元がシンシンと冷える
- 結露がひどくて、カビに悩まされる
- 外の騒音や、隣の部屋の生活音が気になる
といったことが起こりやすくなります。心当たりのある方も多いのではないでしょうか?
持ち家最大のメリットは「健康で快適な暮らし」
一方、持ち家の最大のメリットは、この「住み心地」を自分たちでコントロールできることにあります。
例えば、私が専門とする「家のスキマ(気密性)」を少なくする設計をすれば、魔法瓶のように家全体の温度が一定に保たれやすくなります。
- 夏はエアコン1台で家中が涼しく
- 冬は暖房を切っても暖かさが続く
- 花粉やPM2.5の侵入も防げる
- 家の中が静かになる
こんな家、理想的だと思いませんか?😊 性能の良い家は、光熱費が安くなるという経済的なメリットだけでなく、家族の健康を守り、日々のストレスを減らしてくれるという、お金には代えがたい価値があるんです。
ただし、注意してほしいのは、「持ち家なら何でも快適」というわけではないこと。残念ながら、性能をあまり重視せずに建てられた持ち家は、賃貸と変わらない…いえ、むしろ戸建ての方が窓も多く外気に触れる面積が広いため、賃貸マンションより寒く感じてしまうことさえあります。
あなたはどっち?ライフスタイル別「賃貸・持ち家」診断
お金の話と住み心地の話を踏まえて、あなたのライフスタイルに合うのはどちらか、一緒に考えてみましょう。
賃貸がおすすめな人
- 転勤やUターンなど、将来住む場所が変わる可能性がある人
- 今は仕事や趣味に集中したいなど、家にこだわりがない人
- 家族構成の変化に柔軟に対応したい人
- 住宅ローンに縛られず、身軽でいたい人
持ち家がおすすめな人
- 今の場所や地元に、この先もずっと住み続けると決めている人
- 夏涼しく冬暖かい、健康で快適な暮らしを実現したい人
- 子供の成長に合わせて、自由に間取りを変えたりDIYを楽しんだりしたい人
- 老後の家賃支払いや、契約更新の不安をなくしたい人
よくある質問 Q&A
最後に、お客様からよくいただく質問にお答えしますね。
Q. 結局、生涯で払う総額はどっちが安いの?
これは本当に難しい質問で、「正確な比較は不可能」というのが正直な答えです。なぜなら、将来の金利や税金、修繕費、住み替えの回数など、不確定な要素が多すぎるからです。
ネット上には様々なシミュレーションがありますが、前提条件がバラバラなので、あくまで参考程度に考えておくのが良いでしょう。
Q. 転勤やライフスタイルの変化が心配です…
持ち家の最大のデメリットは「動かせないこと」ですよね。もし将来転勤の可能性があるけれど、どうしても持ち家が欲しい場合は、「人に貸せる・売りやすい家」を建てることが重要です。
ポイントは、
- 駅から近いなど、立地の良い土地を選ぶ
- 大きすぎず、一般的な家庭が住みやすい間取りにする
- 住み心地(住宅性能)を良くして、家の価値を高める
この3つを意識すれば、いざという時のリスクを大きく減らすことができますよ。
まとめ
「賃貸」と「持ち家」、どちらが良い・悪いということはありません。それぞれに素晴らしいメリットがあります。
大切なのは、世間の情報やお金の損得勘定だけで判断するのではなく、「自分たちは、どんな暮らしをしたいのか?」という家族の”幸せのものさし”を持つことです。
今回の記事のポイントをまとめますね。
- 「持ち家=資産」という考えは要注意。建物の価値は年々下がる。
- 賃貸の家賃は「自由と安心」への対価。一概に”捨て金”ではない。
- 持ち家最大のメリットは、お金には代えがたい「健康で快適な住み心地」。
- ただし、性能を意識しないと、賃貸より不快な家になる可能性も。
- ライフスタイルや「どんな暮らしがしたいか」を軸に選ぶことが後悔しない秘訣。
ぜひこの機会に、「私たち家族にとっての理想の暮らしってどんなだろう?」と、ご夫婦でゆっくり話し合ってみてください。それが、後悔しない家選びの、最高のはじめの一歩になるはずです。
もし何か分からないことがあれば、いつでも気軽に相談してくださいね。応援しています!
